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四代目ウメオの
​縁側日記

​プレジールのことのみならず、趣味のこと、世の中のことなどを様々に、感じたままに気ままに綴っています。さあ、今日も茶でもすすりながら、他愛もない世間話を…

文責:㈲プレジール 四代目ウメオのこと梅澤剛臣

忘れない

東日本大震災から今日で8年。新聞やテレビで被災地の今を目にする度に色々な事を考えさせられます。

あの日、僕が暮らし、仕事をする東京でも、それまで経験した事のないような揺れを感じました。

あの日、あの時間以降、東京では全ての鉄道の運転がほぼ終日見合わせとなり、中央区にあった事務所から自宅まで歩いて帰る事となりました。

あの日、どんな思いで、どんなルートを選んで、どれくらいの時間を掛けて家に帰ったのか。僕の記憶力が悪いためなのか、辛い記憶は優先的に消され、楽しい記憶が上書き保存されて行く人間の性のせいなのか、記憶が朧気になっている自分に気付きました。

およそ10年前までほぼ毎日ブログの更新を行っていた事は先日綴りましたが、今日までのおよそ20年、毎日必ず日記を綴っています。2011年3月11日の日記を読み返してみました。

大きな余震が起こる事を想定し、ペットボトルの水をすぐさま購入し、重点的に保護されるに違いない皇居や国会などの国政的重要スポットを経由、混雑が予想出来た渋谷駅前を外すルートを選び、4時間半掛けて家まで歩いて帰った事が日記には書かれていました。不安な気持ちに押しつぶされそうになりながらも、意外と冷静に状況を判断し、行動している自分がそこにはいました。

このようにあの日の東京での出来事を忘れがちな僕の記憶ではありますが、震災から半年あまり経って実際に訪れた宮城県石巻市の風景は、今でも鮮明に思い出す事が出来ます。実際に足を運び、実際に目にしたその風景は、それほどまでにショッキングなものでした。だからこそ、実際にあの場所で大変な目に遭われた方々の今を伝える記事や映像は、僕に色々な事を考えさせられるのかも知れません。

震災遺構を巡るニュースも度々目にしますが、あの日の記憶を瞬時に呼び戻すツールが敢えて必要となる場合もある事は確かであるようにも思えます。暫く東北には出掛けていませんが、今の東北を見に出掛ける機会を是非とも作らねばなりません。語り部の方の話も聞かせて貰いたいし、敢えて残された遺構を実際に見せて貰いたい…

少なくとも毎年必ず巡り来る3月11日は、そう言った事を含め、被災地に様々な思いを寄せる一日にしたいし、そう言う思いで今日を過ごしました。


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